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学校やクラスへの不安、おなかの不調から不登校を呈した中学生女児の栄養療法改善例

カテゴリー:ブログ, 院長ブログ

14歳の中学生

中学1年の頃より、クラスのにおいに敏感で、休んだり遅刻することが多かった。

中学2年は、クラス替えもあり楽しんでいたが、6月から腹部の不調あり。

中学3年になり、静かな教室が気になる、おなかのガスがたまりやすく、音が周囲に伝わらないか心配。

排便は、他院でマグミットや大建中湯で出るが、30分かかる。

学校にいけないため、お父さんが当院かかりつけであり、R5.8月当院初診。

 

血液検査の結果は、

AST/ALT=17/10 ビタミンB不足

γ―GTP/BUN=10/8.0 タンパク不足

尿酸=2.4 抗酸化力の低下、ストレス耐性の低下

Hb/MCV=12.5/87.4 小球性変化あり、鉄不足

フェリチン=27 鉄不足  亜鉛/銅=88/100 亜鉛不足

 

動物性タンパク質はあまり食べないと。納豆と鶏肉ぐらいと。

タンパク質摂取指導と、ビオフェルミン、クエン酸鉄50mg、ESポリタミン4g、マーズレンS2gを保険で処方。

精神安定のため、ナイアシンアミド、小腸粘膜細胞の分化促進をねらい、ビタミンA3万単位、ビタミンD5000単位はサプリメントで。

 

9月 腹部膨満はまし。でもクラスに入るのは、不安でもう一回トイレになる。 ESポリタミンの内服が苦手。

再度、処方意図や、過敏性腸症候群や社交不安障害の可能性があるので、投薬ではなく栄養で改善するように説得。

ビタミンB追加。

 

10月 体育祭の練習はいけた。学校は、行く前にまだ緊張する。

お米が依然として多いので、タンパク質の摂取、プロテインの利用もすすめる。

亜鉛(ノベルジン)処方追加。

 

10月下旬 午後から学校いける。

11月学校に行ける時間が増えるが、同時期より足のむずむずが増える。→鉄欠乏による、ドーパミン不足と説明。鉄とタンパク質とサプリメントの内服指導。

11月血液検査の結果は、

AST/ALT=21/13 ビタミンB不足改善方向 酵素活性化

γ―GTP/BUN=11/11.7 タンパク不足少し解消 もう少し頑張ってほしい

尿酸=2.8 まだ低め  ビタミンCやビタミンEも追加検討

Hb/MCV=11.4/86.9 鉄がまだ足りないか、有効利用できていないか

フェリチン=37 鉄不足少しまし

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不安症や、おなかの不調(過敏性腸症候群と言われそう)にも、栄養は有効です。

向精神薬の投薬なしで、ここまで改善できました。

タンパク質やビタミンBと鉄の摂取が、しっかりすれば、もっと安定すると思われます。

精神安定のセロトニン、むずむず足の予防にドーパミンの体内での適切な産生が必要です。

タンパク質、ビタミンBや鉄が補酵素として、合成に関与します!

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海浜ハートケアクリニック
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by nakasone | 2023.11.25 |