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頭痛、倦怠感で起床困難となった、起立性調節障害の高校3年生の栄養療法改善例

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18歳女性の症例です。

小学校は水泳、中学で陸上部で長距離をしていた。試合中に喘息発作の既往がある。

17歳の頃に、頭痛・首の後ろの痛みがひどく、整形受診で頸椎ヘルニアを指摘された。

18歳 部活を引退し、勉学に励もうとしたが、R5.6月頃より朝の頭痛、倦怠感で登校困難となった。

R5.7月当院初診。

初診時の採血結果は、

AST/ALT=15/8 ビタミンB6欠乏あり。

 ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ 補酵素(PALP:ビタミンB6の誘導体)が不足すると低値となる。

γ-GTP=11 肝臓への負担はなさそう。タンパク不足あり

(γ-GTPは、γグルタミルトランスペプチターゼで、グルタチオン合成やペプチド合成に関わる)

BUN=13.6 タンパク質不足(初診時は脱水があることが多いので、タンパク質代謝はましそうに見えることが多い)

尿酸=3.9 抗酸化力の低下 

ヘモグロビン/MCV=13.0/87.9  MCV低値で赤血球の小球性変化あり、鉄不足と判断。

フェリチン=70 女性の中ではあるほう。続発性無月経か、鉄剤を飲んでいたか。

TIBC/UIBC/血清鉄=303/197/106 これも理想的な範囲

亜鉛/銅=77/93 亜鉛不足

グリコアルブミン/血糖値=13.3/83 低血糖あり(アルブミン=4.5)

プロテイン1日30g摂取指導、食欲がやや低下気味なのでドグマチール、カロナールなど処方。

サプリメントは、ビタミンB、ビタミンC、ナイアシンアミド、亜鉛、マグネシウムでスタート。

 

R5.8月 朝の倦怠感が強いため、処方でフェルムカプセル100mg処方追加。

 

R5.10月 天候の変化で、片頭痛が強くなると。その後は数日起床困難となると。マグネシウムを、クエン酸マグネシウムから

吸収率の向上を狙い、グリシンキレートマグネシウムへ変更。またビタミンEも追加。(抗炎症や他のサプリメントの効果増強)

 

R5.12月 頭痛が少し減る。目覚ましが聞こえてなかったが、止めて少し早く起きれるようになる。

マグネシウム300mgから600mgに増量指導。

 

R6.2月 起床が手伝いなしで起きれる。倦怠感や頭痛が抜けるのが早いかな。

8時に散歩に出られるようになった。自己採点で80点と苦笑。 ビタミンCの増量も提案。

同時期の採血結果は、

AST/ALT=25/15 かなりビタミンB6の不足改善。

γ-GTP=10 ほぼ横ばい

BUN=16.7 タンパク質不足はかなり解消

尿酸=3.5 抗酸化力まだ低め

ヘモグロビン/MCV=12.9/94.6  MCV高くなり、赤血球の小球性変化改善し、赤血球の容積・色素量の改善が得られている

フェリチン=88 フェルム飲んでいるが、上がりがややゆっくりな印象。体内で消費されているか

TIBC/UIBC/血清鉄=228/158/70 鉄剤追加で、全般的に低下した?かくれた慢性炎症があるか。

亜鉛/銅=102/110 亜鉛不足解消

グリコアルブミン/血糖値=13.2/118 低血糖まだありそう。筋力アップが今後必要か。間食や糖質制限も再度確認必要

(アルブミン=4.6)

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スポーツをかなりの強度で行ってきた女性の症例です。

成長期とスポーツで、回復には時間がかかってしまいました。当初からフェリチン値に惑わされずに、鉄剤を入れてもよかったかもしれません。

また頸椎症の既往あり、コラーゲン形成不全(軟骨や頸椎の脆弱化)と考え、ビタミンCの飽和量(おなかがゆるくなるまで)も早期に導入したらよかったかもしれません。

フェルムカプセルは良かったのですが、生産中止で現在入手困難です。胃腸障害がクエン酸鉄より少ない印象でした。

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by nakasone | 2024.02.22 |