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集中力・意欲低下、頭痛が改善した12歳女児の栄養療法改善例

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12歳の女児です。

帰宅後の疲労感が強く、だらーんとして、勉強も数十分しか続かないとのこと。

R4.7月当院初診。

採血は、

ALT=11 ビタミンB6不足

BUN=12.6 蛋白不足

フェリチン=23 UIBC=302上昇 鉄不足

血清亜鉛=67 低値

グリコアルブミン=13 低血糖あり

タンパク質摂取指導と、鉄、亜鉛、ビタミンB ビタミンCなどサプリメントを開始。

 

R4.10月 湿気や暑さに弱く、頭痛が多い。

ALT=13 ビタミンB6すこし上昇

BUN=10.3 低下 蛋白摂取により、脱水補正で低下。蛋白不足もあり。

フェリチン=68 UIBC=260 鉄不足かなり解消

血清亜鉛=88 かなり上昇

グリコアルブミン=13 横ばいで、低血糖あり

頭痛に対してマグネシウム追加、エプソムソルト入浴を推奨。

 

R4.12月 対人関係のトラブルもあり。吐き気と頭痛は不定期ながらあり。年末の遠方への帰省はできた。

R5.3月 プロテインやサプリメントは8割摂取の状況。起床できるし、頭痛も軽減している。

将来は、薬学の研究者になりたいと、前向きな発言もあり。年齢相応のはつらつとした印象を残し、

診療は一旦終了となりました。

採血は、

ALT=18 ビタミンB6上昇

BUN=10.4 蛋白不足まだあり。

フェリチン=90 UIBC=207 鉄不足ほぼ解消

血清亜鉛=117 不足解消

グリコアルブミン=12.9 横ばいで、低血糖まだありでした。

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まだ成長期であるので、栄養摂取は継続を指導して終了としました。

タンパク質摂取の増量や、糖質制限ができれば、もっと早く改善できたかな、と思われました。

ミネラル、ビタミン摂取でかなり改善されたとは思います。

お母さんはにこにこ温和な方で、娘さんとの信頼関係や、治療に対する気持ちの一致が、

改善に導いたと考えられました。今後の娘さんの将来が楽しみです。

by nakasone | 2023.06.30 |