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割り切り力のススメ 第1章その(4)

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雨がおおく、気温がぐっと下がりましたね。

家族が感冒で、ヤキモキしましたが、ビタミンCとオリーブ葉のサプリを飲まして長引かず安堵の今日この頃です。

割り切り力のすすめ、続きを掲載します。
⭐️「思考のうろうろ歩き」をしている

精神科医・心療内科医にとって「優先順位をつけましょう」は、実に頻繁に使うフレーズです。

100のうち、したいこと、するべきことをひとつずつでもしていくと、当然、残りは99、98……と減っていきます。この「減る」という感覚が非常に大事なのです。

しかし、悩みにとらわれている方の多くは「その第1位がわからない」と思うことが多いようです。

ひとりであれこれクヨクヨと思い悩んでいると、思考の堂々巡りから抜けられなくなります。考えても仕方のないことをくり返しくり返し考えてしまう状態を、私は「思考のうろうろ歩き」と呼んでいます。

もし、部屋に一緒にいる人が落ち着きなくうろうろと歩き回っていたら、あなたはどのように感じるでしょうか。

きっと、「変だなあ」と思い、その人が知り合いなら「ちょっと落ち着いて。椅子に座ったらどう?」などと声をかけるでしょう。

部屋の中をうろうろとさまよい歩いている姿は「異常」と思えても、頭の中で同じことをくり返し考える「思考のうろうろ歩き」は目に見えないので「異常」とは思いません。

しかし、ストレスを抱えている人は頭の中で、悪いことばかりをくり返し考え、脳を疲れさせています。問題解決の方向には向いていませんし、合理的な考えができません。「思考のうろうろ歩き」にいい点はひとつもないと言えます。

「今、自分は『思考のうろうろ歩き』をしているな」と感じたときは、意識的に思考を停止しましょう。それだけでも、脳が休憩でき、ストレスが軽減されるのです。

一方、ビジネス本などに「思考停止するな」と書かれていることがありますが、これは、おそらく、何気なく生きるな、鵜呑みにするな、洗脳されるな、などの意味ではないでしょうか。そういうケースではなく、不安や憂うつで偏った思考は、停止したほうがいいのです。

脳に違う刺激を入れるために、部屋を出る、外の空気を吸う、散歩に出かけてみる、など環境を変えて五感からの刺激を変更してみることも「思考のうろうろ歩き」を抑えることに役立ちます。

また、掃除、洗濯、料理の段取りや手伝いなど、家事も「思考のうろうろ歩き」を抑えられます。

これは、専門的には「目的本位な行動への強制的な方向転換」と言います。

さらに自分の性格習慣病を把握しておくと、「思考のうろうろ歩き」をストップさせることにも役立つのです。
そして、次の一歩として、誰かに相談することをオススメします。心を許せる友人や家族、親せきでも、私のような心療内科医でもいいと思います。

言語化することで、思考は整理されます。「思考のうろうろ歩き」によってこんがらがった毛糸のようになっている、さまざまな悩みや感情が、徐々にほどけていき、問題の核心が見えてくるはずです。
⭐️なかなか思考のウロウロ歩きは止められませんが、意識して行動を起こしてみましょう。

患者さんには、エーと嫌がられることもありますが。。。(笑)

関係のないことでも、外側を整えることで、内側が整うとの考えは、昨今の禅やマインドフルネスの東洋的な考えの一部でもありますね。

診察室に飾っている、癒やしの生花です。皆さまに、ほめていただきました。受付にも、ほっとしていただけるように飾ってあります。ちょっとしたことでも、確かにリラックス効果はありますね。

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海浜ハートケアクリニック
院長 仲宗根 敏之
〒654-0045 兵庫県神戸市須磨区松風町5丁目2-33
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TEL:078-733-3701
HP: https://kaihin-clinic.com
※(心療内科・精神科)パニック障害・不安神経症・不眠のご相談は当院へ
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by nakasone | 2017.10.16 |