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不妊治療のため、抗不安剤の減薬を希望した30台女性の栄養療法改善例

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不妊治療を30台より始めていた。数年前より夫さんは単身赴任で不在。

治療のため、就労環境を整えようと転職したが、社風が合わないと思いながらも無理をして勤務を継続した。

転職をした後悔で頭が一杯になる、不眠、息苦しさを伴うようになり、メンタルクリニック受診。

2024年5月からランドセン(抗不安剤)の内服を開始。しかし、気分転換が楽しめない、一人でいるのが不安、夕方に息苦しさが継続。

トリンテック(抗うつ剤)を処方されたが、吐き気や気分不良で5日目で中断。

自ら運動をしたり、治療への認識変化が生じたが、ランドセンを減量すると離脱症状が出るため、減薬アドバイスを求めて6月当院初診。

採血結果は、

AST/ALT=15/11 ビタミンB6不足あり。

( ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ 補酵素であるビタミンB6不足すると低値に)

LDH=149 ナイアシン不足。メンタル安定に非常に重要。抗不安剤の減量にほぼ必須。

総コレステロール=178 まずまず

(コレステロールはアセチルCoAから作成される。エネルギー不足でコレステロール低下)

BUN=11 タンパク質代謝低下 タンパク質不足

ヘモグロビン/MCV=12.8/90.6 貧血あり

フェリチン=9  顕著な鉄不足あり

TIBC/UIBC/血清鉄=374/282/92  TIBC上昇、UIBC上昇は鉄不足のサイン

亜鉛/銅=68/103 亜鉛不足、マグネシウムなどミネラル不足を示唆

グリコアルブミン/血糖値=15.7/85 血糖値はやや高めの印象

1.5AG=16.8 食後高血糖ありそう 18をカットオフラインとして

プロテインの活用と、糖質もやや制限気味にするようにして、

ビタミンE 400~800単位、ビタミンC3g ビタミンB群複合体 100mg ナイアシンアミド1.5~3g 鉄36~72mg 亜鉛30mg マグネシウム300~600mg メラトニン3mg /1日量で開始。

8月 希釈法で減量している。(水に溶かして減らしている)調子がいいので、メラトニンは中止した。プロテインは100g摂取していると!

10月 1ヶ月前に薬はやめれたと。不妊治要も再開検討していると。

10月時点の2回目の採血結果は、

AST/ALT=25/26 ビタミンB不足解消!

LDH=179 ナイアシン上昇

総コレステロール=198 上昇。タンパク摂取やエネルギー代謝の改善

BUN=11.8 飲水が多い?過去に脱水があったが、タンパク摂取で補正されたか。(Na137でしたので、飲水が多かった可能性大)

ヘモグロビン/MCV=14.1/92.7 貧血改善し、赤血球の質も向上。

フェリチン=67  きっちり鉄貯金できている。

亜鉛/銅=88/113 亜鉛不足解消も、もう少し増やしてもいいかも

グリコアルブミン/血糖値=15.3/89 血糖値もいい範囲か

1.5AG=16 糖質制限で同じか

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きっちり内服されたので、回復も早かった印象です。

不妊治療せずとも、夫さんとうまくいけば自然妊娠も期待できる数値ですね。

アメリカでは、フェリチンが40~50以上ないと、妊娠許可が下りません。

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by nakasone | 2024.10.31 |