ブログ

割り切り力のススメ、無料公開始めます!

カテゴリー:ブログ, 院長ブログ

当クリニックのホームページにご興味頂き、ありがとうございます。

皆さまに、これから少しずつ、本の内容を公開していきます。

すでにご購入頂いた方には、申し訳ないので、追記を見て頂けるとありがたいです。

少々長くなりますが、よろしくお願い申し上げます。
第1章
人はなぜ、そんなに悩むのか?
①ストレス症状が、体の正中線に沿って現れる

今このときも、悩みを抱えているみなさんは、耐えきれないほどの頭痛、めまい、腹痛、腰痛などを感じて内科や外科に行ったのに、「異常なし」と診断されたことはありませんか?

「経験ある!」という方は少なくないと思います。

これは意識的にも無意識的にも消化しきれていない心のストレスが、体の症状として現れているから。ストレスは聴診器では聞こえず、レントゲンにも写りませんので、「異常なし」となってしまうのです。

なぜ、ストレスがこれらの身体的症状を引き起こすのでしょうか?

それは、心の痛みよりも体の痛みに耐えるほうが、人はラクだからです。

耐えきれない心の悲鳴を体の痛みに置き換え、少しでもラクになろうとする知恵がなせる業と言っていいでしょう。

たとえば、前述の症状のほかに、のどが詰まった感じ、口中の渇き、口内炎、口臭、胸の圧迫感、動悸、過呼吸、便秘や下痢、痔の症状も心的ストレスが原因である場合があります。

「腰痛もストレスが原因?」「痔と心が関係あるのですか?」とよく驚かれますが、どちらも体のメカニズムから実証されています。

のどの詰まりから痔まで、これらの症状には共通点があります。すべて体の真ん中を通る正中線(胸骨と脊椎のまん中を通る垂直線)に沿って起きているということです。

正中線には自律神経が集まっています。自律神経は体を活発に動かす交感神経と、リラックスさせる副交感神経(迷走神経)が交互に働いて体を調整しているのです。

心的ストレスを受けて自律神経が緊張すると、まず血流が悪くなります。また白血球中の好中菌が増殖して、常在菌(健康な体に存在する病原性のない細菌)を攻撃するため、粘膜の働きが衰えて潰瘍や痔になりやすくなります。

そして、これほどまでに心と体が悲鳴を上げていても、ストレスをためている自分に気づかない人も多いのです。

そのような例を挙げていきましょう。

②ストレスをためている自分に気づかない

●ある朝、体が重くて起き上がれず、涙も止まらない

20代の女性が、ある朝、体が重くて起き上がれず、食欲がわかない状態になりました。急に涙が止まらなくなるなど、感情のコントロールもできなくなっていました。

思い詰めた顔で私のクリニックへやってきた彼女に話を聞くと、病弱な母親に代わり、小さい頃から弟たちの面倒を見、高校を卒業してからは一家の家計も支えてきたそうです。弟の受験に際しても、母親のように相談に乗ってきたと言います。

体の不調は、これまで必死に家族を支え、がんばってきたストレスがあふれ出したものでした。

私が「これまで、よくがんばりましたね」と声をかけると、彼女の目からは大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちます。

彼女は家族の前で「家族を支えるがんばり屋の自分」というイメージを頑なに守り続け、「自分本来の感情を表に出すことができなかった」と私に言いました。もちろん、涙を流すということもできなかったはずです。

私は彼女をねぎらい、今後は無理をせず、つらかったり、しんどかったりするときは、その気持ちを素直に周囲の人に伝えるようアドバイスしました。

彼女はこれまで家族のことを第一に考え、自分のことは後回しだったため、「これからは自分のために、おしゃれをしたり、趣味を見つけて楽しむことも積極的にしてくださいね」とも伝えました。

自分が我慢しすぎていたことを自覚し、ため込んでいた思いを吐き出せただけでも、彼女の症状は改善していきました。
一般的には、今まで思いをため込んでいた方が、急に「周囲に気持ちを吐き出して」と言われてもすぐには抵抗があるかもしれません。

どうしても周囲に打ち明けられない場合は、まず何かに書き出してみることをすすめます。なぜなら、自分の気持ちを書くことで、客観的、冷静になれるからです。

人間は、頭の中で考えるだけでは堂々巡りで、悪循環となり、整理できないものです。そんなとき、書くことで、頭の中が整理できると、「悩む自分」と「冷静な自分」の一人二役が可能になります。

どこに書くかというと、やはり紙がいいです。持ち運びしやすいですし、いつの日か捨てることができます。鉛筆やボールペンを使って、手首から下の部分を動かすことも脳を刺激するので、メリットがあると思われます。また、筆跡もそのときの感情を表すので、その点でも紙のほうが、後から読むと自分を振り返ることができるという利点があります。

手書きが苦手な場合は、次善策として、パソコンやスマホに書くのもありとは思いますが、ネットに公開することは反対です。ネット、SNS社会では、一定の匿名性があるため、辛辣な内容批判や同類を呼び寄せて足の引っ張り合いになり、解決に向かわない懸念があるからです。

追記です。

自律神経症状は、血糖値の乱降下や鉄欠乏を除く必要があります。

気持ちを言葉にすることは、非常に大事です。

診察室で緊張する方も多く、メモ持ち込みもありです。

次回続きを公開します。

■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━―…‥・・
海浜ハートケアクリニック
院長 仲宗根 敏之
〒654-0045 兵庫県神戸市須磨区松風町5丁目2-33
JR須磨海浜公園駅クリニックモ-ル103号
TEL:078-733-3701
HP: https://kaihin-clinic.com
※(心療内科・精神科)パニック障害・不安神経症・不眠のご相談は当院へ
・・‥…―━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
by nakasone | 2017.10.09 |