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~パニック障害の治療~

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仕事の関係で、お薬が飲めないパニック障害の方の栄養治療の一例です。

職種によっては、抗不安剤・抗うつ剤などの内服が困難な方がいます。そういった方への栄養療法によるアプローチで、見事に復職された方を提示します。

40代男性、元来めまいを自覚していたが、3年前の交通事故後に悪化。仕事中に倒れてしまい、休職。脳脊髄液減少症の精査、近医など経て当院を初診されました。

トンネルやお葬式、歯医者などが特にだめとのことでした。

初診時の採血検査では、BUN=16.7と一見よいですが、脱水もありそうでした。

AST/ALT=23/25と脂肪肝傾向、LDH=147とナイアシン不足、グリコアルブミン=11.2と低血糖でした。糖質中心の食生活、ビタミンB群不足も伴う低血糖が予想されました。1.5AG=15.7と食後高血糖も示唆されました。

ちなみにフェリチンは297で一見よさそうでしたが、脂肪肝による肝細胞からの逸脱と判断。

ホエイプロテイン、ナイアシンアミド2gを指導。経過途中、ビタミンB150mg、ビタミンC3000mgも追加。

運転時の予期不安が継続し、ナイアシアミドは3gまで増量。その後、トンネルでの運転は、なんとかこなされました。経過途中にビタミンEも追加。

また仕事への復帰不安があり、Lトリプトファンを1〜2g途中に追加。

狭心症既往もあり、ナイアシンアミドからナイアシンフラッシュフリーへ変更していきました。(血管拡張作用や、循環器保護を考慮して)

歯科治療も順調にこなし、約半年後に非常勤として復職されました。現在は泊まり勤務もこなしておられ、経過順調です。

一時は農業への転職まで考えられた方が、元の職に復帰していかれることは、担当医として本当に感慨深いものがありますね。

待合室も、クリスマス仕様に(^-^)いよいよ今年もあと1ヶ月を切りましたね。令和の改元があり、1年が余計に早く感じられた一年でした。

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海浜ハートケアクリニック
院長 仲宗根 敏之
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by kaihin staff | 2019.12.04 |