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~局所ジストニア(チック)の栄養療法~

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比較的稀な病態ですが、大事な報告になりますので、最後までお付き合いください。

50代女性。長らく某専門病院で、統合失調症・アルコール依存症として治療を受けた。

1年前より、目が見えない、目を開けていられない、電柱にぶつかりそうになり歩行困難に。眼科や神経内科で問題ないとされ、当院通院中の患者さんの紹介で当院初診。

眼瞼けいれんが顕著で、顔面頸部の不随運動もあり、また長期の抗精神病薬治療歴、アルコール飲酒歴より局所ジストニアと判断しました。

採血データでは、ALP=113 ALT=12と亜鉛・マグネシウム、ビタミンB活性低下。

BUN=11.1とタンパク質不足。

フェリチン=30 UIBC=299と鉄欠乏性貧血。

グリコアルブミン=11.1と低血糖を認めました。

早速高タンパク食指導、1日3食指導。

亜鉛30mg マグネシウム400mg マンガン3mg クロム105μg モリブデン45μg(筋緊張緩和、糖代謝サポート)

鉄24mg ビタミンB150mg(貧血改善、鉄はドーパミン形成の補因子、ビタミンBはヘモグロビン合成の補酵素)

ビタミンC3000mg ナイアシンアミド1500mg開始。また市販のプロテイン30g摂取指導。

(薬剤摂取による活性酸素除去・抗酸化、また病態が近いと考えられるチックの治療に、ナイアシンアミドが著効するため)

3週間後、少し開眼できると。

5週間後、別人のようと、他覚的にも言われると。鶏肉やプロテインの継続あり。

2ヶ月後、面接で内定し、来月から就労と!

現在も就労継続され、業務が暇と、余裕があるほどでした。

通常、ジストニア治療は難治で、抗コリン剤・抗不安剤、治療抵抗性には局所ボツリヌス注射などされますが、上記栄養で顕著な改善が得られました!

いかに栄養摂取が大事であるか、栄養不足が原因で、運動症状を呈していたと解釈できる方でした。

~あわじ花さじき~淡路島は、須磨から車が流れていれば、20分で到着です。淡路のリフレッシュスポットはたくさんありますが、秋の花さじきのコスモスもおすすめです!

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海浜ハートケアクリニック
院長 仲宗根 敏之
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by kaihin staff | 2019.10.23 |