減薬のすすめ(診療のご案内)

減薬の方針

当院は薬物治療を最低限に留める方針です。
患者さんへのメリットがデメリットより勝ると判断された場合のみ投薬するように心掛けております。

投薬開始する判断基準として、落ち込みや意欲低下が著しいとき、不安や焦燥が強すぎるとき、困惑状態で思考の乱れが著しいとき、不眠症状など早期対応が必要な場合が該当します。
状態が安定した後は、数か月の安定期を設け、その後出来る限りの減薬を試みます。

体は薬物がある状態で平衡状態にあるため、減薬は慎重に1/4や1/3量を2週間から1か月間隔で行います。

減薬治療期間と投薬量の段階図

また減薬を試みる際は状態の安定はもちろんですが、生活リズムの安定、社会生活(仕事、家庭環境)の安定、ご本人が減薬に前向きであることが条件です。

また減薬するためにはご本人の一定の努力も必要です。

能動的な治療参加(クリニックでの発言や質問をまとめておいていただく)考え方のクセを一緒に考える、行動パターンの見直し、食事の見直し、運動習慣、リラッ クス法の模索などが必要です。

能動的な治療参加

つまりセルフケアを行い、社会・日常生活を営めることを目標とします。

また入院治療の既往がある方には、減薬が困難なケースもございます。

実現のための取り組み

1.栄養指導

栄養指導当院は分子整合療法(※1参照)の考えを元に、糖質を制限し、血糖値の上下動を抑え、体に負担のかからない指導を行うことが中心です。
どのような脂質を摂取することが望ましいか、たんぱく質を摂取することが望ましいかも指導いたします。
しかし患者さんの状態によって、カロリー自体の不足懸念がある方には、炭水化物も適量摂取を指導することもございます。
血液検査によって、より詳しく患者さんの状態把握が可能となります。 隠れ貧血、血糖値の1日の動向、ビタミンB6・ビタミンB3・ビタミンB12・葉酸・亜鉛・たんぱく不足 の有無、緊張状態の評価(好中球とリンパ球の比率)、炎症所見(体の免疫反応)、脂肪肝の有無などの情報から、あなたに合った食事摂取方法を指導します。
食生活を改善することで、減薬できるだけでなく、すっきりした体を手に入れましょう。

分子整合療法とは?(※1)

分子整合療法とは?2度のノーベル賞を受賞したライナス・ポーリング博士の考えを元にした治療法です。人の40兆の細胞に、至適量の栄養を与えれば、自然治癒力が最大化できるとの考えです。
血液検査において、各項目を酵素の働きとして考え、酵素が働くために必要なビタミン・ミネラル・たんぱくの不足を判断します。
栄養を補充する考え、抗酸化対策の考え、デトックスの考え、特定機能を有するものを補充する考えがあり、それぞれにサプリメントがございます。
食事を抜本的に変更することはもちろん必要です。栄養不足がひどい方にはサプリメントをおすすめします。

ライナス・ポーリング博士

2.サプリメント治療

サプリメント治療栄養不足が特に顕著の方には、サプリメント治療をお勧めしております。
特に女性の方で貧血は多く見られます。食事で改善が難しい場合は、ヘム鉄のサプリメントを推奨します。 保険診療で処方される非ヘム鉄と比べ、吸収率や胃腸への負担が違います。
またビタミンB6不足も多くみられます。ビタミンB群は脳内物質の合成にも深く関与します。
ビタミンB群は全体で作用するため、ビタミンB複合体のサプリメントを推奨します。
他にもたんぱく不足の方も多く、食事で改善が難しい場合は、プロテインないしアミノ酸のサプリメントを推奨します。

3.高濃度ビタミンC点滴

高濃度ビタミンC点滴がん細胞に特異的に作用して、細胞内に過酸化水素を発生させ、細胞死させる治療法です。
2005年にアメリカ国立健康研究所、国立ガン研究所、国立食品医薬品局の科学者達は共同で「高濃度のビタミンCはガン細胞を殺す」という論文をアメリカ科学アカデミー紀要に発表しました。
ほとんどの患者さんで生活の質(QOL)の向上、食欲の改善、倦怠感の軽減、痛みの軽減、化学療法の副作用軽減などが得られることが、統計的にも明らかとなっております。
ほとんど副作用はありませんが、点滴中の頻尿や口渇、また胸水や腹水のある方には施行できないケースもございます。

治療に掛かる料金はこちら

4.グルタチオン点滴療法

4.グルタチオン点滴療法グルタチオンは脳内の重要な抗酸化物質の一つであり、パーキンソン病の方にアメリカでは標準的に行われる治療法です。
グルタチオンが不足している方、重金属(水銀やアルミニウム)の蓄積が誘因となっている方は得に有効です。
副作用はほとんどありませんが、ごくまれに過敏症や頭痛、吐き気など呈することがあります。

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5.ヒプノセラピーなど

患者さんの中には、複雑な背景や、従前の治療法ではなかなか改善しないケースがあることも事実です。特に心理的トラウマや恐怖症、強迫性障害はなかなか改 善が難しいケースがございます。
当院はヒプノセラピーの研修や、身体面からのアプローチとしてオステオパシーの研修も継続しております。
まだ当院で施行することができませんが、おすすめのサイトを掲載させていただきます。